マシーン日記 2021.02.07

あけましておめでとうございます。

 

 

2021年初、観劇でした。

 

 

以前より、気になっていた舞台ですね、あの、星野源さんが大人計画の門を叩いたきっかけ。

あれがきっかけってのは本当に面白い人だな。

 

 

ほとんど場面も動かないのに、3時間飽きない。

セットも素敵で、プロジェクションマッピングや煙、演出もすごく迫力がある。

 

真ん中のプレハブとそれをぐるりと囲む舞台だけなのに迫力がすごい。

 

サチコははじめ怯えていた人がだんだんと天真爛漫と狂気に満ちていく様が見事で、だけど、どこか軽く飛び跳ねるような軽やかさがあってとても引き込まれた。

とにかく、あの絶妙な軽妙さというか、比較的力の抜けたところが森川葵さんのもつ魅力で、おかしいところもあるけど、とてもキュートだった。

以前に見た時よりも、舞台の人になってて、また、彼女の舞台を見たくなった。

 

兄の大倉さんも、さすがという存在感。

あの長身から放たれる迫力と、ポップさ、狂気。

どこまで本気か冗談かわからない、狂ってるのか普通なのかも曖昧な決して理解できないけど、どこかわかるような気もする。

大筋は、本当におかしいのに、放たれるギャグでしっかりと笑える。

会場の雰囲気をつくる、ムードメーカーと言ったらちょっと軽いけど、そんなことを軽々としてるところに、安心できる、面白い人だった。

 

3号はまっすぐで素直で10が3で割り切れないのが許せない人。

理屈が通ってるのか通ってないのか、正しいと思い込んでるあたりが割と1番恐ろしい感じがした。途中からどんどんと人間らしさみたいなものを1番なくしているような、怖さがあった。

 

ミチオはバックボーンはすごいのに、どこか普通なんじゃないかと感じさせて安心してしまいそうな雰囲気を持ってる。

性欲には走ってしまうけど、1番人間みがあって、サチコが1番ましって思うのもわかる。(そのサチコもおかしいんだけども。) 唯一、この舞台で弱音を吐いた人物のような気がする。

他の人は、自分の道は善だと信じてるところがあるけど、ミチオだけは迷ったり不安だったり、自分たちはおかしいと思ってる節がある気がする。

それを、すごく可愛く、切なく、綺麗に表現し、どんどん追い込まれていく様が、もしかしたら最初から追い込まれてらたのかもしれないけど、抱きしめたくなるような儚さが横山さんから溢れていた。

 

 

ここからは、オタク目線で。

 

まじで近かった!!!!

ベンチシート1列目、通路横。

感染予防ビニールシートのまよこ。

最初は、これまじで邪魔って思ったけど、始まってみたら全然気にならない。

すごい。

ほんで、殴られる時、本当近かった。怖かった。

人生で横山裕にあんなに近づくことは一生ないと思った。(実はその3時間後に更新されることを知らない)

本当に整った顔立ちとちょっと痩せた頬、綺麗な金髪に意外とでかい体。

あ、同じ人間だ。って思った

 

そして、3時間後。

カーテンコール。

森川葵ちゃんが天使のような笑顔でこちらを観てくれて、手を振ってくれて、天使だった。

一瞬で惚れた。

 

そして、最後は捌ける前、私の目の前の角で止まった横山さん。

くるりと振り返り、一礼。その後少し笑顔になり、手を振ってさって行きました。

近すぎて、止まった。固まった。美しかったけど、肌質が人間だった。

 

 

そして、本編の方では、横山さんってこんな演技できたっけ。

って、正直、思ってしまった。

 

違和感なかった。

 

もしかしたらスケジュールの都合で本当に追い込まれすぎていたからかもしれないけど、

ほんとに、可哀想なぐらいに追い込まれていく様がリアルじゃないのにリアルで、迫真の演技だった。

 

このご時世に3度もカーテンコールで出てきてくれた。

360度、回転する舞台の上で片足だけでもきちっと自分の力で前を向き挨拶する姿に胸打たれた。ただ、少し自信がないのか、人見知りなのか、ずっと床を見てるように見えた。

本当にギリギリの状態で開幕してくれたんだと思う。

 

私は1度しか行けないが、きっと、こんなに変わっていく舞台はないのではと思う。

千穐楽を迎える頃の横山さんを観てみたいが、いける方は楽しみにしていて欲しい。